マイホームや土地を買ったときに、一度だけかかるのが「不動産取得税」です。購入後しばらくしてから納税通知書が届くため、「いくらかかるのか」「いつ払うのか」と不安になる人が多い税金です。

この記事では、不動産取得税がいくらかを計算式と軽減措置でわかりやすく解説します。あわせていつ払うのかかからないケース(免税点)、軽減の申告を忘れたときの還付まで、2026年版でまとめます。

📌 この記事でわかること

  • 不動産取得税の計算方法(評価額 × 税率)
  • 新築・中古・住宅用地の軽減措置
  • かからないケース(免税点・非課税)
  • いつ払うか・通知が来ない理由
  • 軽減の申告と還付(忘れても5年以内)

不動産取得税とは(取得時に一度だけ)

不動産取得税は、土地や建物を取得したときに一度だけかかる都道府県税です。売買だけでなく、新築・増築・贈与・交換でも対象になります(相続による取得は非課税)。

毎年かかる固定資産税とは別物で、こちらは取得したときだけの税金です。固定資産税との違いは記事の最後でも触れます。

計算方法(評価額 × 税率)

基本の計算式はシンプルです。

税額 = 課税標準額(固定資産税評価額)× 税率

ポイントは、**実際の購入価格ではなく「固定資産税評価額」**が基準になることです。評価額は購入価格のおおむね6〜7割程度になることが多く、その分、税額も購入価格から想像するより小さくなります。

税率は次のとおりです(住宅・土地は期限つきの軽減税率)。

取得した不動産税率
土地3%(令和9年3月31日まで)
住宅(建物)3%(令和9年3月31日まで)
非住宅(店舗・事務所など)4%

さらに土地(宅地など)は、評価額の1/2を課税標準にする特例があります(令和9年3月31日まで)。

軽減措置(新築・中古・住宅用地)

マイホームなど一定の住宅では、軽減措置で税額が大きく下がり、実際にはかからないことも珍しくありません。

建物(住宅)の控除

  • 新築住宅:評価額から最大1,200万円を控除(認定長期優良住宅は1,300万円)。床面積50〜240㎡などの要件あり。
    • 税額 =(評価額 − 1,200万円)× 3%
  • 中古住宅:新築された時期に応じて100万〜1,200万円を控除(自己居住用・床面積要件など)。

住宅用地(土地)の控除

土地の税額からは、次のいずれか多い方を差し引けます。

  1. 45,000円
  2. (土地1㎡あたりの評価額 × 1/2)×(住宅の課税床面積 × 2、1戸あたり上限200㎡)× 3%

一般的なマイホームでは、この控除で土地の不動産取得税が0円になるケースが多くあります。

計算例(新築一戸建て・土地評価額1,000万円/建物評価額2,000万円)

  • 建物:(2,000万 − 1,200万) × 3% = 24万円
  • 土地:(1,000万 × 1/2) × 3% = 15万円 → 住宅用地の控除で0円になることが多い
  • 合計:約24万円

価格別の早見表(目安)

軽減措置を使わない場合の、ざっくりした税額の目安です(固定資産税評価額ベース・住宅/土地の3%)。実際はここから軽減で大きく下がります。

固定資産税評価額建物(3%)土地(1/2×3%)
600万円18万円9万円
1,000万円30万円15万円
2,000万円60万円30万円
3,000万円90万円45万円

くり返しになりますが、マイホームなら新築1,200万円控除や住宅用地の軽減で、実際の税額はこれよりかなり小さくなるのが普通です。

かからないケース(免税点・非課税)

次の場合は不動産取得税がかかりません。

  • 相続で取得した場合(売買・贈与は対象、相続は非課税)。
  • 免税点を下回る場合。課税標準額が次の金額未満なら非課税です(都道府県で運用に差があります)。
    • 土地:10万円未満
    • 家屋(新築・増改築):23万円未満
    • 家屋(売買・贈与など):12万円未満
  • 軽減措置で控除後の税額が0円になる場合。

「新築なのにかからなかった」「中古でかからなかった」というのは、たいてい軽減措置や免税点によるものです。

いつ払う?通知が来ない理由

不動産取得税は、取得したその場では払いません。取得から数か月〜半年後に、都道府県から納税通知書が届き、それを使って一括または分割で納付します。

「通知が来ない」場合、考えられる理由は主に2つです。

  • まだ時期ではない:通知が届くまでに時間がかかります(取得後しばらく待つ必要があります)。
  • 軽減で非課税になった:軽減措置や免税点で税額が0円なら、そもそも通知が届かないことがあります。

長期間たっても不安なときは、不動産がある都道府県の県税事務所に問い合わせると確実です。

申告と還付(忘れても5年以内)

軽減措置を受けるには、原則として取得後に都道府県税事務所へ申告します。これは国に出す確定申告とは別物です。

軽減の申告を忘れて満額を納付してしまっても、あきらめる必要はありません。5年以内なら還付請求で払いすぎた分を取り戻せます。「軽減を申請し忘れた」という場合は、県税事務所に還付の手続きを確認しましょう。

固定資産税との違い

不動産取得税とよく混同されるのが固定資産税です。違いを整理しておきましょう。

不動産取得税固定資産税
課税のタイミング取得時に一度だけ毎年(1月1日時点の所有者)
課税する主体都道府県市区町村
税率3〜4%1.4%(標準)

マイホームを持つと、取得時の不動産取得税のあとも、毎年の固定資産税がかかります。毎年の負担は固定資産税の計算ツールで確認できます。住宅ローンを使うなら住宅ローン控除の記事もあわせてどうぞ。

よくある質問

土地600万円を取得したら不動産取得税はいくらですか?

固定資産税評価額が600万円なら、600万 × 3% = 18万円が基本です(土地は1/2特例で9万円)。さらに住宅用地の軽減で0円になることも多いです。

不動産取得税はいつ払いますか?

取得時ではなく、数か月〜半年後に届く納税通知書で納付します。一括または分割が選べます。

通知書が来ないのですが大丈夫ですか?

まだ時期が来ていないか、軽減で非課税になっている可能性があります。不安なら県税事務所に確認しましょう。

軽減の申告を忘れて払ってしまいました。戻ってきますか?

5年以内なら還付請求で取り戻せます。県税事務所に手続きを確認してください。